HISTRIP(ヒストリップ)|歴史的建造物に泊まろう

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秋の小江戸川越 四季折々の顔を持つ重要文化財の宝庫 喜多院エリア

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    徳川家康が愛し、「川越大使」として親しまれる小江戸川越の喜多院エリア。
    平安時代に創建された喜多院をはじめとし、「家康公誕生の間」や「春日局化粧の間」をはじめとする重要文化財から、春は桜、秋には紅葉と四季折々の風情を感じることができる魅力がつまっています。川越の中でももっとも重要文化財が残る、歴史のロマンをくすぐる見逃せないスポットをご紹介いたします!

    小江戸と呼ばれる秘密がここに 喜多院と徳川家康とのつながりとは
    "〈写真02_alt:喜多院 慈恵堂〉

    なぜ小江戸川越と呼ばれるようになったのか。その秘密が1100年の歴史をもつ喜多院にかくされています。徳川家康とつながりのある喜多院の住職だった天海僧生。天海は徳川家の3代分仕えたという長寿の持ち主だったといわれています。家康が『天海にもっと早くに出会いたかった』と話している風景の絵が残っていたり、昔は北の院とかいて『北院』と呼ばれていたものを家康が『喜びがあふれるように…』と喜多院に改名した、という伝えが残るほど家康は天海を慕っていたといわれています。江戸城から「家康公誕生の間」や「春日局化粧の間」を新河岸川を使って移築され、さらに今でも本物を見る事が出来る喜多院は見逃せないスポットの一つです!家康がどれほどこの地を愛していたのか、なぜ小江戸と呼ばれるようになったのか、その謎に迫る事ができるのではないでしょうか。

     

    五百羅漢 苦ぬき地蔵 七不思議や伝承話見どころ満載の喜多院

    喜多院の中にはまだまだ見逃せないオススメスポットがあります。
    その一つが川越の中でも人気をほこる五百羅漢!!

    〈写真03_alt:五百羅漢〉1

    日本三大羅漢のひとつで538体の羅漢さまが鎮座しています。1782年から1825年の約50年間をかけて建立されたといわれています。笑っているのもあれば泣いているのもあり、内緒話をしているものや寝転んでいるものもあったりと、じっくり見だしたら時間を忘れてしまうぐらいのさまざまな羅漢さまが並んでいます。また、夜中に羅漢さまの頭をなでて回っていくと、一つだけ温かいものがあるといわれており、それはなくなった親の顔に似ているのだと言い伝えられています。

    〈写真04_alt:苦ぬき地蔵〉

    もう一つの見どころは、苦ぬき地蔵尊です。その名の通り「すべての苦しみを抜き取ってくれる。」として多くの人々に親しまれています。きっとあなたの心の苦しみも抜き取ってくれることでしょう。

    〈写真05_alt:どろぼう橋〉

    その他にも「どろぼう橋」や「底なしの穴」などの七不思議や伝承話も盛りだくさんです。七不思議の看板巡りなども歴史を体感できるのではないでしょうか。

     

    日本三大東照宮の一つ 鮮やかな朱色が魅力の重要文化財 仙波東照宮
    "〈写真06_alt:仙波東照宮入り口〉

    日本三大東照宮の一つでもあり、国指定重要文化財の一つでもある仙波東照宮。徳川家康が亡くなり1617年日光山に改葬の途中に4日間、亡骸を喜多院に留めたと言い伝えられています。そのことから境内に東照宮が祀られるようになりました。玄関口でもある随身門(ずいしんもん)は鮮やかな朱色が目を引きます。普段は本殿と拝殿への門は閉鎖されており、正月と祭事の時のみ内部に入ることができます。貴重な期間に合わせて旅の計画を立ててみるのはいかがでしょうか。
    〈写真07_alt:多宝堂〉

    朱色が目を引くのは東照宮だけではありません。
    「多宝塔」は1639年に建造され県の有形文化財に指定されています。上層は円形、下層は方形と江戸時代初期の建築様式を近くでみることができます。

     

    福利を招く神 交通安全祈願 縁結びで親しまれる「成田山川越別院」

    〈写真07_alt:多宝堂〉

    「お不動様」として親しまれる成田山川越別院。江戸時代末に開創し、本尊の不動明王は、本堂や境内のあらゆるところにいらっしゃいます。
    本山は千葉県成田市にある「成田山新勝寺」で、本山と変わらず川越別院でも交通安全祈願もすることができます。

    〈写真09_alt:七福神 恵比寿天〉

    川越では小江戸川越七福神巡りができ、ここ「成田山川越別院」には第4番の「恵比寿天」が祀られています。福の神と愛され「福利を招く神」として鯛を抱いた福々しい相好で親しまれています。すぐそばの「喜多院」には第3番の大黒天が祀られているので、合わせてお参りするのもおススメです。

    〈写真10_亀の池〉

    奥へ進むと200匹以上の亀が住んでいる癒しスポットの「亀の池」、さらに縁結びの「弁財天」(七福神ではありません)が祀られています。

     

    小江戸と呼ばれる喜多院エリア。たくさんの重要文化財を辿れるだけでなく、春は桜、秋には紅葉と自然の美しさもまた魅力的です!夜にはライトアップされ、言葉では表しきれないほどの完美な世界が広がっています。
    徳川家康も愛した小江戸川越で、ぜひあなただけの歴史を巡る旅をご堪能ください。