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蔵の街で知られる「栃木」の名前の由来?地元で愛される「神明宮」

  • 小江戸や蔵の街で親しまれている栃木市へは、東京都心から電車で2時間ほどで着きます。昔ながらの蔵、建物が数多く保存されている街や栃木の名前の由来に関係している神社も見どころです。今回は、「神明宮」と、その参道にある観光館、ご当地グルメの夕顔ラーメンを紹介します。

     

    蔵の街の観光拠点!歌麿グッズも手に入る「とちぎ蔵の街観光館」

    とちぎ蔵の街観光館は、栃木駅から続く大通りに面しています。栃木市は浮世絵師喜多川歌麿のゆかりの地でもあります。観光館の入口付近に「歌麿の夢散策マップ案内板」が置かれていたり、街中には蔵と歌麿のモチーフであふれています。とちぎ蔵の街観光館の建物も風情を感じますが、天明期に活躍した狂歌師の先駆けと言える存在である渡邊源左衛門の旧邸跡なのだそうです。重厚感のある黒を基調とした建物に、ゆるキャラなど現代ならではのものが意外にも良くマッチしていて素敵でした。また栃木のお土産物を購入でき、食べ物はもちろん、歌麿グッズも数多く取り揃えています。
    <写真02_alt:綿忠はきもの店店舗>
    栃木市は歴史的建造物の宝庫ですが、とちぎ蔵の街観光館の隣にある「綿忠はきもの店店舗」は国指定有形文化財です。綿忠は江戸後期創業の商家です。個人所有のため中に入ることはできませんが、全体に階高が低いことや、2階の縦長窓など、幕末期の雰囲気を感じることができます。
    文化財はじめ、建物を見ながら歩いてみるのもおすすめです。

    所在地:栃木県栃木市万町4-1

     

    栃木の名産!かんぴょうを練り込んだ夕顔ラーメンの店「ふくや食堂」

    <写真03_alt:ふくや食堂外観>
    とちぎ蔵の街観光館から参道に入って進んでいくとあるのが、ラーメン屋「ふくや食堂」です。栃木の名産品であるかんぴょうを使ったラーメン「夕顔ラーメン」が名物です。1971年から続くお店で、昔ながらの作り方に拘っているのだそうです。ふくや食堂の店主は御年70歳。若々しくてお元気です。
    <写真04_alt:ふくや食堂の夕顔ラーメン>
    夕顔ラーメンは、さっぱりとした味付けで、カルシウムや食物繊維が豊富にふくまれており、ビフィズス菌を増殖させる効果もあります。かんぴょうの粉末が麺に練りこんであるため、かんぴょうそのものは苦手、というかたでもつるつると食べてしまえる味わいです。カロリーも抑えられるので女性に人気なのだとか。店主がお元気で若々しい秘訣は、美容効果の高いこの夕顔ラーメンなのかもしれません。どんぶりの底には蔵の絵が描かれていました。「夕顔ラーメン」は、ふくや食堂以外でも食べることができるので訪れる度に味比べしてみてはいかがでしょうか。

    所在地:栃木県栃木市旭町25-3

    「栃木」の名前の由来?「神明宮」は街に溶け込み愛される神社

    <写真00_icatch_alt:神明宮の鳥居>
    栃木駅から約10分歩いてとちぎ蔵の街観光館の角を曲がったところにある参道を進み、真っ赤な鳥居をくぐると「神明宮」に到着します。
    <写真05_alt:神明宮正面>
    街の雰囲気にも溶け込んでいる神明宮ですが、いざ一歩足を踏み入れてみると、心地の良い静寂に包まれて安らかな気持ちになります。
    <写真06_alt:神明宮の千木>
    「栃木」という名前の由来は諸説ありますが、そのうちの一つに「十千木(とおちぎ)説」というのがあります。ここ神明宮の社殿の屋根にある千木(兜の角のような部分)が10本あるように見えたことが由来とされているそうです。神主さんの話によると、県名の由来は一説でしかないようですが、漢字の由来としては有力なのだとか。
    <写真07_alt:神明宮近くの池>
    旅で訪れた時には昔ここで結婚式を挙げたというご夫婦がいらしていて、昔を懐かしんでいらっしゃいました。栃木市外にお住まいで結婚式来定期的に訪れているそうです。嬉しそうにお孫さんの受験合格のお礼参りもされていました。地元の方に愛され、地元に根付く神明宮が、地元の名前の由来にもなっている理由に納得です。ご縁は大切にしていきたいものだと改めて思います。

    所在地:栃木県栃木市旭町26-3

     

     

    風情あふれる街、栃木。そこには、小江戸とよばれているのも納得な景色がありました。神明宮はじめ、魅力的な場所で素敵な出会いが待っていることでしょう。蔵の街である栃木を訪れる際は、蔵以外の場所にも、ぜひ目を向けてみてはいかがでしょうか?