高島城の歴史と八重垣姫の伝説 みそ天丼でお腹を満たして上諏訪満喫
長野県上諏訪は高島城の他に自然あふれる庭園や壮大な諏訪湖を眺めながらの足湯、そして上諏訪のご当地丼など、訪れたくなる名所がたくさん点在しています。全身で癒しを感じること間違いなしです。諏訪湖の写真スポットも多く存在するので、いろんな角度から景色を堪能しましょう。
この記事の目次
諏訪市の居城として威容を誇った 日本三大湖上のひとつ 高島城
JR中央本線上諏訪駅から歩いて約15分で「高島公園」に到着します。高島公園は四季折々の景色を楽しめるのどかな公園です。冠木門の近くにある「ミヤマキハダ」と園内の中央にある「フジ棚」は市の天然記念物に指定されています。フジ棚は5月頃に見事な花を咲かせます。
高島公園内にある「高島城」は豊臣秀吉の家臣日根野織部正高吉(ひねのおりべのしょうのたかよし)の手によって1598年、およそ7年の月日を経て築城されました。関ケ原の戦いで徳川軍に属した諏訪頼水は、1601年に家康の恩恵により旧領諏訪に帰り藩主となり、その後270年の間、諏訪市の居城として威容を誇りました。現在の天守は1970年に復元されたものです。城内は諏訪市や高島城に関する資料館になっており、高島城の歴史を垣間見ることができます。
天守閣では心地よい風を浴びながら、壮大な自然に囲まれた諏訪の街を一望できます。天気が良ければ遠くに美しい富士山も見ることができます。奥に諏訪湖が見えるのですが、当時は諏訪湖の水が城間際まであり、湖上に城が浮いて見えたことから、別名「諏訪の浮城」と呼ばれていました。高島城の写真を撮るなら、冠木橋の前から撮るのがおすすめです。
諏訪湖を沿って散歩が楽しい 八重垣姫の像が湖上にたたずむ理由とは
高島城から湖の方に直進して約15分すると目の前には開放感あふれる諏訪湖の景色が広がります。涼しい風を感じながら諏訪湖に沿って花梨並木を通って右手に進んでいくと、八重垣姫の銅像や初島が見えてきます。1953年に埋め立てて造られた「諏訪湖畔公園」は、石彫公園、諏訪湖間欠泉センタ-、足湯などが開設され、諏訪湖沿いに下諏訪町との境界から上川大橋まで続く、細長い形をした公園になります。
ところで、八重垣姫の像はなぜ湖上に立っているのでしょうか?江戸時代の浄瑠璃「本朝二十四孝」の物語が関係しています。八重垣姫は、武田勝頼の許婚とされる物語上で創作された人物で、上杉謙信の娘です。婚約者である武田勝頼のために兜を持ちだし諏訪湖を渡ったと言われており、像が湖上に立っているそうです。また、公園内には歩き疲れた足を癒してくれる無料の足湯があります。日本アルプスと諏訪湖を見ながらほっと一息つけます。足つぼも体験できるのでぜひお立ち寄りください。
お腹が減ったら「いずみ屋」へ 信州諏訪のご当地グルメ みそ天丼
諏訪市と言えば「信州みそ」が有名ですが、上諏訪駅周辺に、諏訪みそを使用したみそ天丼をいただけるお店があります。みそ天丼は、まちおこしにつなげる活動として、2005年に諏訪のご当地丼として始まりました。具材の天ぷらはお店によって異なるので、そのお店ならではの工夫が凝らされたみそ天丼を味わうことができます。
今回堪能したのが「レストラン割烹いずみ屋」のみそ天丼です。諏訪湖から上諏訪駅の方に戻り、上諏訪駅から徒歩約1分のところにあります。店内には民芸品などが飾られており、和風な雰囲気があります。
いずみ屋では、信州そば、馬刺し、ワカサギ天ぷら、フライなど郷土料理が並んでいますが、おすすめしたいのはやはいり、素揚げのそばを投網にみたて、ワカサギや川えびなど諏訪の具材をたっぷりのせ、最後にみそダレをかけた名物丼「みそ天丼」です。甘辛に味つけされたコクのある味噌ダレは天ぷらにもご飯にもぴったりです。古き良き味を守り続けてきたいずみ屋のボリューム満点のみそ天丼。食べると元気がみなぎります。
別名「諏訪の浮城」とも呼ばれていた高島城の歴史や八重垣姫の伝説は諏訪湖が大きく関わっていた、上諏訪で圧倒的な存在感を持つ諏訪湖。その壮大さや美しさには神々しさを感じます。史跡を巡り、自然や歴史を感じ、信州諏訪ならではのみそ天丼を食べる。そんな上諏訪の魅力がいっぱいつまった旅はいかがでしょうか。