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聖徳太子建立の7寺の1つ斑鳩法起寺 日本最古の三重塔へ

  • 世界遺産「法隆寺地域の仏教建造物」に登録されている法起寺。
    奈良県斑鳩町に来て法隆寺だけで終わるなんてもったいない、もっと深い旅をしてみませんか。
    今回は聖徳太子ゆかりの寺、法起寺の見どころと歴史をたどります。

    世界遺産 法起寺ってどんなところ? ~法起寺の歴史をたどる~

     

    <写真23_alt:法起寺>

    遡ること約1400年前の622年。聖徳太子は息子である山背大兄王に「岡本宮を寺に改めよ」という遺言を残されました。
    岡本宮は聖徳太子が法華経を講じた場所で、そこに遺言をもとに創建されたのが法起寺です。
    奈良時代に大いに栄えていましたが、次第に衰退していき、江戸時代には三重塔の他は残されていなかったとも言われています。
    167年頃に真政圓忍という僧が再興を唱えて、真政圓忍にならって僧たちが再興に尽力します。現在見られる法起寺の景観が整ったのが、なんと1863年。200年以上の歳月をかけて再興した法起寺を、いま私たちが目にしていると思うと感慨深いものがあります。

    そして1960年に発掘調査が行われ、法起寺は西に金堂、東に三重塔を置く独特の伽藍であったことが分かりました。法隆寺は西に五重塔、東に金堂を置き、四天王寺は手前に五重塔、奥に金堂と一直線に配置されています。
    それぞれ法隆寺式、四天王寺式と呼ばれている伽藍配置の代表例です。
    法起寺の伽藍は上記二つを含め、これまで発見された伽藍とは異なっているため、新たに「法起寺式伽藍」と称されるようになりました。

    ちなみに法起寺は「聖徳太子建立七大寺」の一つに数えられています。聖徳太子建立七大寺とは聖徳太子ゆかりの七つの寺で、「四天王寺・法隆寺・中宮寺・橘寺・法起寺・広隆寺・葛木寺」と名所が名を連ねます。
    歴史好きなら一度は訪れたいお寺です。

     

    世界遺産 法起寺の見どころ ~法隆寺の五重塔がお手本の三重塔~

     

     

    <写真24_alt:法起寺>

     

     

    法起寺の一番の見どころは境内の東に位置する三重塔。
    706年に完成し、現存している最古の三重塔となっています。

     

    遠くから見てもかなり大きいのがわかるほど。
    法隆寺の五重塔をモデルに建てられたと言われ、法起寺三重塔の初層・二層・三層は法隆寺五重塔の初層・三層・五層とほぼ同じ大きさだそうです。下から見上げるようにするとその迫力は圧巻!ぜひ大きさを確かめるためにも法隆寺の五重塔をあわせてご覧くださいね。

     

     

    よく屋根の裏側を見ると、雲の形をした「雲肘木(くもひじき)」が見えます。雲肘木は法隆寺や法隆寺に深く関わる寺に多く見られ、火から建物を守るために雲をモチーフにした肘木が使われました。
    聖徳太子への篤い思いが建築にも詰まっているのを感じます。

     

     

    高欄の卍崩しも見事です。
    中に入ることはできませんが、外観だけでも十分お楽しみいただけますよ。

     

     

    世界遺産 法起寺の魅力、存分に感じていただけましたか。
    境内の金堂と塔の配置が法隆寺と逆だったり、三重塔と五重塔が類似していたり。
    ぜひ斑鳩町を訪れた際には法隆寺と合わせて法起寺にも足をお運びください。