HISTRIP(ヒストリップ)|歴史的建造物に泊まろう

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ほっとひと息 嵯峨鳥居本の温かみに触れるお土産屋さん「まゆ村」

  • 京都・嵯峨鳥居本(さがとりいもと)にある、日本でたった一軒のまゆ人形専門店「まゆ村」。

    今は亡きまゆ村の村長である蒲田哲夫さんの素敵な想いにあふれるお土産屋さんです。

    かわいらしい店内で、こだわりのお茶とともに少しここで休憩していきませんか。

     

     

     

    まゆ人形ってどんなもの?奥嵯峨にあるたった一つのまゆ人形専門店

     

    JR嵯峨嵐山駅から30分ほど歩き、重要伝統的建造物群保存地区に入ってすぐ、大きな提灯が目印のまゆ村に到着です。

     

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    正面のガラスケースの中には、かわいらしいまゆ人形と重要伝統的建造物群保存地区の小さな模型が飾られています。

     

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    お店に入る前からまゆ人形のかわいらしさを見て取ることができます。

    そして、ここからすぐ横の階段を上るとお店があります。

     

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    優しい明りと台の赤色が、来るだけで元気になりそうな店内に、まゆ村を作り上げた村長である蒲田哲夫さんのオリジナルのまゆ人形がたくさん並んでいます。

    まゆ人形専門店の歴史は41年前。

    京都は絹の町として生糸業が盛んに営まれており、生糸問屋の12代目となるはずだった村長さん。

    しかし、人のまねをすることがとにかく嫌いな村長さんは、生糸ではなく繭そのものを扱うお土産屋さんがひとつもないことに目を付けました。

    そこで、京都で初めてのまゆ人形を作る人になることを決め、化野の地に店を構えることになったそうです。

    店内には、嵯峨鳥居本に人をたくさん呼ぶという生前の村長さんの力強く、優しい意志が今なお残り、ひしひしと感じられます。

     

     

     

    嵯峨鳥居本まゆ村人形塾 自分の手でオリジナリティ溢れる銭形平次を

     

    さて、ここではまゆ人形を眺めるだけではなく、実際に自分でまゆ人形作りを体験することができます。

    体験するのは、お店の上のまゆ村人形塾です。

     

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    今回体験できるのは、まゆ人形の銭形平次。

    体験用のキットが用意されていて、誰でも簡単に1時間ほどでまゆ人形を作り上げることができます。

     

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    まゆ人形の胴体と頭にはそれぞれ異なる繭を使います。

    まず頭につかう繭は、中国種と言われる蚕が作る繭。

     

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    中国産というわけではなく、中国で改良された蚕の品種ということだそうで、まゆ村ではすべて国産のまゆを使用しています。

    形が丸く大きいことが特徴です。

    胴体に使う繭は日本種と言われる蚕が作る繭。

     

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    形が落花生に似ていて真ん中にくびれがあり、細長いことが特徴です。

    まゆ人形を作る上で、胴体と頭それぞれに適した形の繭を使うことで、よりリアルな人形を作ることができます。

    そんな繭に関しての豆知識をたくさん教えていただきながらまゆ人形作りスタートです。

    まずは、胴体に使う繭に和紙の着物を着せ、肩と上半身のふくらみを残しながら、のりで貼り付けます。

     

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    ここが開始直後の難関で、リアルさを求める上で、欠かせない部分となります。

    さらに襟を付け、十手を付け、御用提灯をしっかり貼り付けるために袖にのりを付け少し乾かします。

    その間に顔づくりです。

    頭に使う繭にちょんまげを付け、顔を書いていきます。

     

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    かっこいい銭形平次でも、かわいらしい銭形平次でも、ここは自分のオリジナリティが出る部分になります。

    最後に、御用提灯を貼り付け、顔を取り付けたら完成です!

     

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    凛々しい銭形平次が出来上がりました。

    まゆ村の方々にも初めてにしては上手だと褒めていただき、愛着の湧く人形になりました。

    軽くて壊れそうだと心配になりますが、実は繭は固く、ほかの部分もしっかりのり付けをしているのでそう簡単には壊れません。

     

     

     

    嵯峨鳥居本の休憩どころ 誰からも愛された村長さんの想いと願い

     

    体験が終われば、店内に戻ってひと休み。

    外国人のお客様にも、大人でも子どもでも誰もが飲めるお茶をと探しまわったこだわりのお茶を出してくださいました。

     

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    無料でお客様に提供しているお茶は、41年続けているものだそうです。

    また、今は亡き村長さんの想いは店内のいたるところに存在していました。

    例えば言葉。

    店内の商品には必ず、村長さん考案の素敵な言葉が付いてきます。

    字も村長さんが書いたものなのだそうです。

     

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    さらには村長さんが考えた、奥様お気に入りの相聞歌がかかれた色紙や、村長さんの一人百首が綴られた恋想歌などもあります。

    村長さんオリジナルの恋想歌は、誰からも愛される村長さんの人柄が表れ、近所の方はみなさん持っていらっしゃるそうです。

    お客様には一冊500円で売っています。

    ぜひ手に取って読んでみてはいかがでしょうか。

    これらの村長さんの想いは、奥様によってまゆ村を訪れるお客様に語り継がれていきます。

    どんなお客様でも相手をして会話をしてきた村長さんと同じように、今は奥様がどんなお客様にもお茶を出し、休憩してもらいながらお客様との会話を楽しんでいらっしゃいました。

     

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    お土産屋さんにとどまらないサービスを行い続けるまゆ村。

    毎日お店へ出て接客をされている奥様は、いろんなところからまゆ村を訪れるお客様との会話が一番楽しいのだそうです。

    どんな人にも分け隔てなく同じように接する姿に、人として大切なことを学ばせていただきました。

    こんなに楽しく、優しく、温かいお土産物屋さんはやはり日本でたった一つだと感じます。

    まゆ村 所在地 :京都府京都市右京区嵯峨鳥居本化野町12-11

     

     

     

    あたたかな店内と、あたたかなまゆ村の方々に心が休まるひとときを過ごすことができます。

    帰るころにはきっと、人生は素晴らしいと前向きな気持ちになることでしょう。

    あなたもぜひ、まゆ村で人生のひと休みをしてみませんか。