HISTRIP(ヒストリップ)|歴史的建造物に泊まろう

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レトロでおしゃれな街「神戸居留地」異国情緒を楽しんでみませんか?

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    レトロでおしゃれな街。

    そんな言葉が旧居留地にはぴったりです。

    街行く人は皆おしゃれ。いい雰囲気のカフェも多く立ち並んでいます。

     

    神戸旧居留地の街並み。緑も多い

    また、旧居留地といえば、レトロな西洋風の建物でしょう。

    150年前にイギリス人土木技師ハートが設計した街並みは今もその面影を残し、私たちは街中のいたるところにその雰囲気を感じ取ることができます。

    都会にもかかわらず、緑が豊かなこともここ旧居留地の特徴でしょうか。整備された通りにはたくさんの木が並び、町には静かで穏やかな時間が流れています。

    通る車の運転もとても穏やか。近くには大きな公園もあり、ゆったりとした休日を過ごすのに最適な場所です。

     

    道路脇に設置されたパーキング

    道路の端がパーキングになっているので、車でのアクセスも便利です。今回はそんなレトロと流行を兼ね備えた神戸旧居留地についてご紹介します。

     

    都市景観100選「神戸旧居留地」のはじまりと歴史 伊藤博文が目指した街並みとは?

     

    神戸外国人居留地跡の碑。右の図はハートが作成した居留地の設計図

    旧居留地の美しい街並みは、かつて「東洋で最も美しく、よく設計された居留地」と称され、今では都市景観100選にも選ばれています。

    街は京都のように碁盤の目のようになっており、とてもわかりやすい構造をしています。

    そして伊藤博文の下、当時の神戸村にこの居留地の設計を行ったのが、イギリス人土木技師のJ.W.ハートでした。

    ハートはイギリスのリバプールで修業を積み、ペルーで鉄道建設に、上海で乾ドッグの構築に携わった後に横浜へ来航。

    また、彼は英国土木学会に「senior grade of member」として認められていることから、キャリアを積んだかなりのエリートだったことがわかります。そんな人が居留地の設計を担当していたとは。

    神戸には当時からそれだけの魅力があったということなのではないでしょうか。

     

    おすすめNO.1!神戸旧居留地15番館 今なお残る明治の面影

    神戸旧居留地15番館とガス灯

    旧居留地の中でもひときわ目を引くのが、神戸旧居留地15番館です。

    この建物は旧居留地内に現存するただ一つの居留地時代からの建物であり、神戸で最も古い「異人館」です。

    周りには現代に建てられた建物も多く、まさに西洋建築らしいこの15番館は、歩いているとふっと現れます。

    15番館だけが周囲と時代が異なるようで、そのコントラストを楽しむことができます。建てられた当初から、様々なお店が営業していたようですが、今では「TOOTH TOOTH」というレストランになっています。

    写真手前に見えるのは、明治時代に使われていたガス灯を復元したもの。街のいたるところで見ることができます。

    かつては夕暮れ近くになると、点灯夫がはしごをかけて火をつけて回ったそう。

    レンガ製の下水道管

    15番館の横に、かつて居留地で使われていたレンガ製の下水道管が置かれています。

    このレンガは明石や堺方面で焼かれた国産のもので、目地(継ぎ目)には漆喰が使われていたようです。

     

    昭和の雰囲気漂う、昔懐かしの喫茶店 グリル十字屋・8番館カフェ

    旧居留地にはカフェやレストランがたくさんあります。一息つきたい時もすぐに見つかるはずです。

    欧風料理グリル十字屋。赤チェックのテーブルクロスにクリームソーダ

    欧風料理グリル十字屋。

    昔ながらの喫茶店というイメージがぴったりの老舗。ドアを開けた時のカランカランという音と、赤チェックのテーブルクロスがどこか懐かしい雰囲気を感じさせます。

    おすすめはシチュービーフですが、売り切れの場合もあるのでお早めに。喫

    茶店らしい雰囲気を味わいたいなら、おいしいクリームソーダをどうぞ。

     

    神港ビルヂング内にあるCafe Rest8番館

    Café Rest8番館。

    こちらは神港ビルヂング内にある飲食店。

    ビル内にあり、入口に管理人さんもいて少し入りにくい印象ですが、安心してお入りください。

    名物は安いのにボリューム満点のお弁当。

    お昼時は会社員でにぎわいます。

    ゆっくり休憩したいなら、おすすめは16時頃。すいている時間帯なので、のんびりコーヒーでも楽しんではいかがでしょうか?

    店内にあるたくさんのコカ・コーラのコレクションは店主の趣味だそうです。

     

    ロケ地を散策!映画の世界へ足をふみこむ 明治の銀行を体感しよう

    神港ビルヂング内の回転扉。妻夫木聡さん主演映画『黄金を抱いて翔べ』のロケ地

    この回転扉は、先ほどのCafé Rest8番館のある、神港ビルヂング内に設置されているものです。

    旧居留地内には、このような回転扉をいまだに設置したままの建物が多く残っています。

    中でもこの神港ビルヂングは何が特別なのかと申しますと、なんと、映画などのロケ地として使用されることがあるのです。

    最近の作品では、2012年に公開された有名映画の銀行としてこの建物が使われたそうです。

    確かにレトロな建物のつくりが昔の銀行の雰囲気にぴったりですね。

    Café Rest8番館の方が、「有名な芸能人がそこ通ってたんだよ~」と教えてくださいました。

    ふらっと立ち寄ったところにまさか映画のロケ地があるとは。

    映画の世界に浸りながら、コーヒーを飲むのもいいかもしれませんね。

     

    神戸パールミュージアム・とんぼ玉ミュージアム お土産購入にもぜひ

    街並みや建物だけを楽しむのが旧居留地ではありません。

    ブランド店も多く立ち並ぶこの街はショッピングにも最適です。

    神戸パールミュージアム。日本真珠会館。登録有形文化財

    神戸パールミュージアム。国の登録有形文化財に登録されている建物の中には、ミュージアムだけでなく、真珠を販売しているお店もあります。

    業者を仲介せずに、生産者から直接仕入れているため、値段を抑えての販売が可能なのだとか。

     

    KOBE PEARL SOUQ。真珠のことなら何でもおまかせ

    おしゃべりが大好きなお店の方。真珠についての知識が豊富で、とても熱く語ってくださいました。

    目標は真珠をつけてもらう機会を増やすこと、若い人に真珠の良さを広めることだそう。

    真珠を安くで買いたい方、真珠のことをもっと知りたい方、楽しいおしゃべりを楽しみたい方、ぜひお立ち寄りください。

     

    とんぼ玉ミュージアムにある体験ブース。オリジナル

    とんぼ玉ミュージアム。こちらでは、とんぼ玉を見学するだけでなく、好きな色と模様を選んでオリジナルのとんぼ玉を作ることができます。

    世界で一つだけ、あなただけのとんぼ玉を旅の思い出にぜひ。

     

    神戸旧居留地・夜の絶景 神戸市役所展望台から見下ろす神戸の街

     

    ライトアップされた神戸市立博物館

    夜の居留地は、昼とはまったく異なる姿を見せます。

    昼の居留地も魅力的ですが、夜はよりおすすめです。

    街中の建物が美しくライトアップされ、レトロな建物たちはより一層輝き、ロマンチックな雰囲気を演出します。ディナーの後もぜひ、通りを散歩してみてください。

    現代的な建物。旧居留地では、近代・現代の建物がうまく調和している

    レトロな建物が多い居留地ですが、現代的でアーティスティックな建物もちらほら。

    近代と現代の建物がうまく調和して、今の旧居留地を作っています。

     

    神戸市役所1号館24階展望台からの夜景(山側〉後ろに見えるのは山に光るヨットのマーク

    神戸市役所1号館24階より。こちらの展望台からは、神戸の景色を一望することができます。

    海側は輝くビル群を、山側は山に光るヨットや錨のマークを見ることができます。

    海の景色も山の景色も同時に楽しめるのは、ここ神戸ならでは。

    旅の終わりに夜景は欠かせません。

     

     

    いかがだったでしょうか?

    レトロだけどおしゃれで今っぽい街、神戸旧居留地。

    日常を離れ、異国の雰囲気を味わいに行ってみてはいかがですか?