兵庫出石は桂小五郎の潜伏地だった?!かつての潜伏地の現在を探る旅
みなさん桂小五郎という人物をご存知ですか?
大久保利通・西郷隆盛と並んで「維新の三傑」と称される桂小五郎が一時身を隠すために選んだ土地がありました。
それが兵庫の出石(いずし)の町でした。
豊岡駅からバスに揺られること約30分で到着する出石の町と桂小五郎の関係を紐解いていきます。
この記事の目次
桂小五郎が逃げてきたのは出石の町 後の維新三傑のひとりの人生
長州藩の出身の桂小五郎は、1864年(元治元年)の7月19日に京都で禁門の変を起こします。
しかし、薩摩藩・会津藩の圧倒的な力に敗北してしまい、その後長州藩は朝敵として狙われることになり、逃げるように但馬地方へと逃亡してきます。
その際に姿を隠した場所として出石の地が挙げられています。
この8ヶ月の潜伏期間を乗り越えたのちには、日本の近代化に大いに貢献し、木戸孝允と名前を変えて西郷隆盛・大久保利通と並んで「維新三傑」と呼ばれるようになる歴史的有名人物ですね。
出石に到着した桂小五郎は、幕府の捜索が迫るたび商家・お寺など潜伏先を移動したそうです。
現在、このとき桂小五郎が潜伏した出石・宵田町の跡地には看板といくつかの石碑が残っていました。
出石の町こそ桂小五郎再生の地だったのです。
所在地 : 桂小五郎居住跡(荒物屋跡) 668-0232 兵庫県豊岡市出石町宵田22
かつての桂小五郎潜伏地 出石の老舗そば屋「よしむら」で一休み
桂小五郎の居住跡であった荒物屋跡には現在、「よしむら」という老舗そば屋さんがありました。
正面ドアの前には置物のたぬきがお出迎えをしてくれています。
ここでは出石の名物出石そばをいただきました。
出石の町にはおよそ50軒ほどのそば屋さんが軒を連ねるほど、出石焼の小皿に盛った皿そばが有名な土地なんです。
また、普通のおそばと異なる出石そばの特徴は薬味の種類が多いことです。
薬味はたまご・ねぎ・とろろ・わさびの4種類を用意していただきました。
麺も小皿に盛られているので少しずつ味を変えながら食べることが出来るという楽しみもありますね。
出来立てのそばは香りも良く食欲をそそられました。しっかりコシはあるのにあっさりとした「よしむら」さんの皿そばはあっという間に食べ終えてしまうほど美味しかったです。
所在地 : 〒668-0232 兵庫県豊岡市出石町宵田22
桂小五郎が潜伏の地に選んだ出石とはこんなところなのです!!!
もともと出石の町は、一国一城制による但馬守護山名氏以来の但馬国唯一の城郭である出石城の城下町でした。
そのため、風情ある街並みに溢れています。
おそらく桂小五郎も幕府から逃亡している身でありながらも安らぎを覚えることのできた土地ではなかったでしょうか。
穏やかな流れの旧出石川のすぐそばにはかつて船着き場の灯篭であったおりゅう灯篭が構えており、横に生えている柳の木も含めて情緒が感じられました。
桂小五郎が禁門の変のあとの逃走と潜伏地に選択した出石の町をご紹介したとともに、桂小五郎との関係を紐解いてみました。
歴史深い町で歴史的有名人の面影を探しながらゆっくりと旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。