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小樽観光に欠かせない!小樽運河が伝える小樽魅力

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    小樽運河が流れ、夜にはガス灯が灯り、幻想的な空間を演出してくれる小樽。実は小樽はニシン漁、交通網の発展などにより北海道の経済の中心となったことをご存知でしょうか。
    小樽運河はその繁栄の生き証人なのです。そんな小樽の歴史をガイドや見学を通して学び、観光として楽しむことができるスポットをご紹介します!

     

     

    小樽の観光名所である小樽運河、小樽を支えた歴史とは

     

    <写真02otaru  小樽運河雰囲気>

     

     

    多くの観光客が訪れる小樽。夕暮れ時になるとガス灯が灯り、石造倉庫群がライトアップされたりと幻想的な風景を演出してくれます。さらには、運河沿いの石造倉庫群は当時の姿のまま残されておりレストランなどに再利用され、小樽への観光客のほとんどが定番スポットとして小樽運河に訪れます。
    そんな美しい小樽運河ですが、実は北海道開拓の玄関口として発展し、日本の近代化を支えた重要なスポットだったことをご存知でしょうか?

    戦前の小樽は北海道各地で採掘された石炭の最大の積出し港として、またニシン漁の最大の拠点として、北海道と本州の間で行われる取引の架け橋となっていました。
    さらには、ロシアを初めとする海外との国際貿易港としても発展し、北海道で函館と1、2を争うほど繁栄していました。

    小樽運河は、その繁栄の歴史を残す遺構なのです。
    その当時、大きな船を沖に泊め、はしけと呼ばれた台船を使用し、荷揚げするのが主流でした。しかし繁栄と共に取り扱う荷量が多くなり、運搬作業を効率的に行う必要が出てきました。
    船が接岸できる距離を長くするために、造られたのが「小樽運河」です。
    小樽運河は、大正時代の1923年に完成し、内陸を掘り込んだ運河ではなく、海岸の沖合いを埋立てて造られました。そのため、直線ではなく緩やかに湾曲しているのが特徴となっており美しい景観をつくり、多くの人を楽しませています。

    小樽が栄える一因になった小樽運河。その仕組みを知ることができるスポットに訪れてみましょう!

     

    小樽市総合博物館運河館で知る小樽運河の歴史とは?

     

     

    <写真13otaru 運河館>
    小樽駅から徒歩約15分の小樽運河沿いに位置している小樽市総合博物館運河館。
    ここ小樽市総合博物館では小樽のアイヌ文化の長い歴史、江戸時代後半に始まったニシン漁業、明治時代以降の港湾整備の歴史を順に追うことができます。
    第一展示室、第二展示室に分かれており、第二展示室では小樽の自然とその魅力を伝える資料が2000点以上展示されています。その中でも剥製(はくせい)を用いて小樽の森を再現したジオラマなどがあります!今回訪れたのは、小樽運河についての展示がされている第一展示室です。

     

     

    <写真15otaru 第一展示室>

     

    第一展示室ではアイヌの時代から近代までの小樽の歴史がわかりやすく説明されています。
    中に入ってみると、商都小樽の雰囲気を再現するための、商店の復元が展示されていました!さらには北海道と本州を結んだ北前船の模型と帆やニシン漁の漁具など、当時の様子が伝わってくる展示が沢山置かれていました。
    多くニシン漁に関する記述が出てきますが、そもそもなぜ小樽は、ニシン漁で栄えることができたのでしょうか。

     

     

    その理由は、日本の近代と呼ばれる時代に本州では農産物の収穫を増やすためイワシを肥料に使っていたことにあります。やがてイワシが不漁になり、代わりに蝦夷地(北海道)でとれるニシンを肥料として使うようになりました。
    幕末になるとニシンを求めて来た人々が定住し、次第に小樽の集落が形成されていくのです。

    そうしてさらに発展し続け、小樽運河が造られたのですね。

    所在地:北海道小樽市色内2丁目1番20号

     

    人気の小樽運河クルーズで小樽を堪能!

     

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    お待たせました!さっそく待ちに待った小樽運河の散策に出発です!函館本線JR小樽駅から徒歩約10分で小樽運河に到着します。

     

    <写真01otaru  小樽運河チケット>

     

    訪れたのは、ちょうど日中で水面がきらきらと光り、柔らかな曲線を描いた小樽運河はとても美しく感じました。
    今回は「小樽運河クルーズ」でクルーズ体験をしました。クルーズ体験は一回40分となっています。毎月運行時間が変動するためHP等で運行時間の確認とナイトクルーズなど混み合う恐れもあるため事前に予約の電話をしておくとスムーズです!
    40人乗りと23人乗りの2種類のクルーズがあり今回は23人乗りのクルーズに乗りました。

     

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    クルーズ体験では小樽の町や小樽運河の歴史を教えてくださるガイドの方がいます。景色を楽しみながら小樽の知識を身につけることができます。

    小樽運河は1923年に作られ今年で94年目を迎えます。
    小樽運河は端から端まで1.3キロメートル、横幅40メートル、深さ2.4メートルとなっています。北運河と南運河に分かれており、南運河は観光地として利用、北運河は昔の面影を残しています。

     

     

    ガイドの方は乗船するお客様の年齢層に合わせ声のトーンを変える、話の内容を変えるなどの工夫をしています。体験する際は景色を楽しむことはもちろんガイドを聞きながら楽しんでみてください。
    今回は小樽運河クルーズの中でもデイクルーズを体験しましたがナイトクルーズも運航しているそうですよ!また違った景色を楽しむことができます。ぜひ一度おとずれてみてはいかがでしょうか。

    所在地:北海道小樽市港町5番4号

     

    いかがでしたか?小樽運河は美しい観光地というだけではなく、現役時代は小樽や北海道の発展を支え、人々の希望だったのですね。小樽の歴史も学び、さらに楽しい小樽観光を楽しんでくださいね!

     

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