HISTRIP(ヒストリップ)|歴史的建造物に泊まろう

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強大なパワースポット「江ノ島」の秘境で時を忘れて散策しませんか?

  • 神奈川県藤沢市の江ノ島はかつて島全体が龍の巣といわれ、最も奥にある岩屋は空海や日蓮などが修行をした場でもあります。今回は強大なパワーを持つ江の島のパワースポットを紹介します。

    大迫力!美術館のような「江の島大師」の本堂に祀られる「不動明王」

    中津宮(なかつみや)を出発し、再び参道の様子が変わるころ、1991年に創建された「江の島大師」が左手に見えてきます。
     
    石造の本堂の中には、約6メートルもある本尊の不動明王が祀られています。屋内にある像としては、日本最大級に匹敵するものです。本堂の中は、誰でも自由に靴を脱いで見ることができ、実際に前にある座布団に座り、お参りをすることができます。この距離で不動明王像をみることはなかなかないのではないでしょうか…本堂に入る前から、不動明王像の大きさがわかりますが、靴を脱いで入ると、迫力のあまり、なかなか近づくことができないほどです。全てを見通されているようで、思わず姿勢を正してしまいます。02_%e8%97%a4%e6%b2%a2

    薄暗く静寂な中で、不動明王像の迫力とパワーを感じてみてください。歴史は浅いですが、不動明王はこの先の未来で、多くの人々の歴史を見ていくのだと思います。

     

    江ノ島最南端の岩壁を見ながら「稚児ヶ淵」で感じる江ノ島の起源

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    江島神社の本宮、奥津宮を抜けると、少しずつ下りの階段が姿を現します。途中、島民の家や、子どもが遊んでいる道を抜けると、再び急な下りの階段がでてきます。潮の香りを感じながらしばらく下り看板通りに進みます。

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    ついに江ノ島最南端、稚児ヶ淵(ちごがふち)に到着です。視界に広がる大海原と広い空。天気が良ければ富士山も見ることができます。広々とした稚児ヶ淵では、撮影スポットや「稚児ヶ淵レストハウス」という公衆トイレや展望台があります。ここで散策の疲労を癒すことができます。自然をダイレクトに感じることができる岩々と、きれいに整備された建物が一緒に視界に入ってくると、観光地化している歴史を感じ不思議な想いにかられますが、設備が整っているので一休みでき、無心に海を眺めてしまいます。

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    稚児ヶ淵で注目していただきたいのは海と空だけではありません。ぜひ、波を砕く岩々の形をご覧ください。珍しい連なり方をしています。この形は海食台地といって関東大震災の隆起現象で作りだされました。自然の威力に圧倒されます。

     

    江島神社の起源 岩屋の最奥にある宮で信仰の歴史に触れてみましょう

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    稚児ヶ淵を抜け、岩屋橋を渡るといよいよ、江島神社の起源である岩屋に到着します。江ノ島岩屋の洞窟は、大昔から龍が棲んでいると伝えられ、龍窟とされてきました。その伝説がある岩屋の最奥に、552年、欽明天皇が宮を建てたものが、江島神社の起源といわれています。また、空海、日蓮といった名だたる僧侶たちが修行に入ったと伝えられ、源頼朝も、戦勝祈願に来たことでも有名です。夏はひんやり、冬はあたたかい岩屋は、外の世界と遮断された非日常的な空間です。

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    岩屋の中に入ると、歴史を記したものや、浮世絵などがたくさん展示されています。信仰の厚さがどれだけのものだったのかという歴史がわかるので、是非ご覧ください。岩屋は、第一と第二にわかれており、第一岩屋はろうそくを持って進みます。進んでいくにつれ増す暗闇と水の音、両隣に並ぶ石造たち…神聖な空間は、今も昔も変わらないのだと思います。第二岩屋は「龍神伝説」の場所です。第一岩屋よりも洞窟内は狭く、水の音や独特の香りは強くなり、さらに神聖なスポットでした。

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    岩屋洞窟を出た瞬間の開放感は、訪れた方々全員が味わったはずです。偉大な大地のパワーを感じるからこそ、江ノ島全体の信仰へとつながっていったのではないでしょうか。
    いかがでしたか?今回は、江ノ島の中でも奥の地域をご紹介しました。不動明王や龍神、自然のパワーと魅力に溢れるこの地域。一人でもよし、大切な人とでもよし。ぜひ隅々まで、思いをはせてみてください。それは、同じように感動した、いつかの誰かと同じ思いかもしれません。