江戸時代の物流拠点 重伝建 佐原の町並みで味わうご当地グルメ旅
江戸時代、利根川支流である小野川に「佐原河岸」が作られ、物資の行き来が盛んな商業都市として栄えた千葉県香取市佐原。
その小野川沿いの町並みを歩くと、江戸風情を感じます。
今回は歴史ある町並みを歩きながら味わいたい佐原のグルメ旅へ出かけます。
この記事の目次
佐原の老舗蕎麦屋「小堀屋本店」 当時の趣残る店内で食べる伝統の味
成田空港から佐原へと向かいます。
京成本線に乗って京成成田まで行き、JRに乗り換えてJR佐原駅まで向かいます。
約38分で到着しました。
JR東京駅からはJR千葉駅で乗り換えてJR佐原駅へと向かいます。
こちらの行き方だと約1時間43分でJR佐原駅です。
JR佐原駅から徒歩約11分、「小堀屋本店」が見えてきました。
小堀屋の創業は1782年で、関東でも有数の老舗であると言われています。
この年は天明の大飢饉の前年で、この頃、郷土の偉人・伊能忠敬は37歳にして佐原村の名主を務め、村の貧民救済に尽くしたといいます。
正面の格子窓や、厚みのある浅瓦の切妻屋根が当時を思い起こさせます。
こちらも江戸時代の町家の建築様式を保存しているものとして、県の有形文化財に指定されています。
1890年に建てられた店の奥の土蔵には、漆塗りの献上蕎麦の道具や、蕎麦の製法を伝える秘伝の書などが残っているそうです。
この秘伝の書には、57種類の麺の製法が記されているといいます。
店舗の表のガラス戸は、1902年に旧佐原市で初めて使われた貴重なもので、明治時代の新しい工夫を知れる建物となっています。
お店の中を入ると、土間の両側は畳敷きの客席になっています。床の間や天井、梁、急な階段などは当時のまま残されています。
お店では、昔からの伝統の味をいただくことができます。
おすすめは、「黒切そば」。昆布を練りこんでいるため、真っ黒のお蕎麦になっています。麺はコシがあって喉越しが良く、美味です。
お昼には「小堀屋本店」の趣ある店内で、名物のお蕎麦をいただいてみてはいかがでしょうか。
所在地:「小堀屋本店」千葉県香取市 佐原イ505
公式HP:小堀屋本店 http://koboriya.jp/
先代から続く佐原への愛 献上銘菓 佐原ばやし本舗「ほていや」
小堀屋本店から徒歩約5分のところにある「献上銘菓 佐原ばやし本舗 ほていや」。
ここには、精巧な山車の模型が飾られています。
ほていやがある町内・仲川岸区の「神武天皇」の山車です。実物の五分の一の大きさだそうですが、そうとはいえ高さもあり迫力があります。
ここ佐原の約300年続く伝統のお祭りである「佐原の大祭」。お祭りが大好きな先代のときに、本物そっくりの山車の模型を作ってもらおうという話になり、この模型が作られたといいます。
よく見ると彫刻まで精巧に施されているのが分かります。実物を写真にとってそれを基に作られたため、彫刻から何までほとんどそっくりに作られているそうです。
このお店のおすすめは、献上銘菓でもある「佐原ばやし」です。地元の方からも美味しいと評判の銘菓です。
佐原の大祭で山車に乗って演奏される祭り囃子にちなんで、先代が作ったといいます。
お味は「黄身餡」と「フルーツ餡」があります。黄身餡の皮は佐原囃子に欠かせない鼓をモチーフに、フルーツ餡には表面に「佐原ばやし」と書かれています。
佐原への愛が詰まった銘菓を買いに、こちらのお店にいらしてみてはいかがですか?
所在地:「献上銘菓 佐原ばやし本舗 ほていや」千葉県香取市佐原イ455
佐原の町並みを眺めながらホッと一息 佐原ならではのスイーツと
JR佐原駅から小野川沿いの佐原の町並みをゆらゆらと散歩して、風情を感じるのもまたいいですよね。
小野川沿いには妻入寄棟瓦葺きと呼ばれる造りの建物が多く残されています。
その歴史的な町並みに思わず時間を忘れて身を置いてしまいます。
そんな町並み散策の道中におすすめしたいのが「ぶれきめら」の醤油ジェラートです。
JR佐原駅から徒歩約14分のぶれきめら駐車場内で売られています。
醤油のジェラートと聞いて驚く方も多いと思いますが、実際に食べてみると本当に美味しいです!
醤油とミルクの味わいが絶妙にマッチしてして、醤油のしょっぱさがミルクの甘みを引き立たせています。
甘すぎるものは苦手、という方におすすめな一品です。
ちなみにこちらのお醤油は、江戸時代から約200年続く佐原老舗の正上の醤油を使用しているとのことでした。
そして甘いものがお好きな方には、JR佐原駅から徒歩約17分のところにある「かとりの新しいグルメ」コンテストで最優秀賞を受賞した「イッちゃんとキミエの田舎のケーキ」はいかがでしょうか。
小麦粉不使用、食品添加物不使用*、バター等の油脂類も不使用。
もともとは食品添加物を扱っていた御主人が、お菓子の原料一つ一つにこだわりを持ち、みなさんが安心して食べられるお菓子づくりを目指して、奥さんとともにこの添加物を使わないケーキを作り上げたそうです。
2016年「香取市特産品開発事業」の「かとりの新しいグルメ」コンテストに参加し、田舎のケーキシリーズのひとつ、「純米吟醸忠敬」という佐原の地酒をとりいれたカステラが最優秀賞を受賞されたそうです。
なお、膨張剤・保存料等を使わずに製造しているため、大量生産が難しく一度にできる販売数が限られているそうです。
販売については、ホームページにも詳細が載っているので是非チェックしてみてください。
*「増田農園 イチジク」にのみトレハロースを使用しているそうです。
所在地:「ぶれきめら」千葉県香取市佐原イ1730−3「こめ工房 稲穂」千葉県香取市岩ヶ崎台22-8
公式HP:ぶれきめら http://www.kimera-sawara.co.jp/index.html
こめ工房 稲穂 http://komekoubo-inaho.jimdo.com/
髙六自慢の脂肪になりにくいノンメタポークを使用佐原絶品メンチカツ
最後にご紹介するのは、JR佐原駅から徒歩約10分のところにある髙六の「ノンメタメンチ」です。
メンチカツはお馴染と思いますが、ノンメタポークを初めて耳にする方は多いかと思います。
ノンメタポークとは、発酵エサで育った豚肉で、従来と比べて余分な脂肪が抑えられているお肉のことです。
そのため味わいがさっぱりしているのでとても食べやすいメンチカツに仕上がっています!軽食としてはもちろん、おつまみとしても大人気だそうです。
食べてみるとサクッという音がして中からはアツアツでジューシーな肉汁が口いっぱいに広がりました。メンチカツというとこってりと思う方もいるかもしれませんが、髙六さんのノンメタポークを使っているので本当に脂っこくなくヘルシーで、何個でも食べれる美味しさです。
また、先ほど紹介した田舎のケーキもこちらで召し上がることができます。
少し歩き疲れた時には、こちらの高六で休みながら佐原のグルメを堪能しましょう!
所在地:「高六」千葉県香取市佐原イ1714
公式HP:高六 https://takaroku.jimdo.com/
江戸風情残る町並みでいただく佐原のグルメ旅はいかがでしたか。
それぞれのお店のこだわりが光る一品をぜひ一度味わってみてください。
町並みを目に焼き付け、佐原の味を舌で感じ、すてきな旅の思い出にしましょう。